量子化学特論(大学院)

(大学院博士前期課程1回生 後期 木曜2限)
前半を小関先生が担当し、後半を私が担当する。量子化学計算プログラムGaussianを用いて、各自の研究を進めるために必要となる実践的な計算のノウハウを理解する。前半の小関先生の授業内容に引き続き、後半では基底関数の正しい選択方法、密度汎関数法、開殻系の取り扱い(UHF,ROHF)、HF近似を超えた理論(MP2, MCSCF, CI, CC)、励起状態の計算、溶液中での系のモデル化について解説を行うとともに、実際の計算例を示すことにする。

日時授業内容の概略
1回目

前半の継続のため、既出事項について確認と補足説明を行った。
・Hartree-Fock近似とGauss-View, Gaussian windowsの説明。

2回目

・化学反応経路の解析法

Gauss-ViewをつかったQST2による遷移状態計算法

3回目

・DFT計算の理論と方法について
・開殻系の計算法(UHF,ROHF)について解説した
・<S2>からスピン混入を解説

4回目

・結合の解離がHF計算で説明できないことを解説し、CI計算やMCSCF計算へ拡張する必要性を解説
・等核2原子分子(F2)についてHF近似はイオン性と共有結合性を同等に含んだ計算であることを解説

5回目・溶液中の分子のモデル化について
6回目・巨大分子系の計算方法を解説。
ONIOM法について方法を解説。
7回目試験